モンブラン@パティスリーレリアン

この季節、ついチェックせずにはいられません。
それが気鋭の新店ならばなおのこと。

モンブラン(561円)です。

私好みの土台メレンゲタイプ。何でも自家製パートダマンド(アーモンドと砂糖を混ぜた粘土状のもの)を使用しているとか。

ぱくり。

ふ~む…。

マロンペーストは洋栗で、ある程度想定内。和栗のような心ときめく香りはやはり有りません。
また分かりやすい糖分添加が感じられます。
洋酒感もほとんど無くて量もマロンクリームとしてはデコレーションレベルです。

断面図。

こだわりのメレンゲはご覧の如く、かるめやきのようなキャラメル色。が、焼き色のようなガリガリメレンゲではなく軽く脆いサクサク粉質。良くも悪くも存在感があまり有りません。

生クリームはかなり脂肪分が高く、これをメレンゲで緩和する食べ方だと、淡いメレンゲが無くなった時点でマロンクリームと生クリームが半分位残ってしまいます。

む~…。

これはショートケーキ好きな人向けのモンブランですね…。

寧ろメレンゲを味わう為にモンブランを食す…ような斜め45度を行く私の嗜好にはちょっと外れたモンブランでは有りました。

けれど。

過去において、まだスポンジと(下手すれば薩摩芋で出来た)真っ黄色のマロン(?)クリームのモンブランが主流だった日本に、サロン・ド・テ・アンジェリーナが進出、その未だ嘗て比類無い、濃厚なモンブランに受けたような衝撃を、思い描いたシェフの情熱が感じられるのです。

サクサクのメレンゲに濃密な洋栗のモンブランが浸透し、当たり前になった現代日本に於いて、モンブランに何を今求めるべきか。

メレンゲにサクサク感を求める風潮は既にあり、出来てから賞味期限一時間以内設定を設ける店、ナッツで芳ばしさを演出する店、割り切ってタルトやパイ生地の店、寧ろ180度方向転換、柔らかスポンジでマロンクリームの中の生クリーム部分にブリュレやムースのバリエーションで工夫を見せる店、日本人の器用さで、様々なモンブランが至るところで見られます。

和栗使用は基本的なアピールポイントにはなりますが、寧ろパティスリーレリアンのシェフはフランス(やそれに準じる西洋)の素材を使用することを意識しているように見えます。

そんな中、シェフが目指したのは濃厚なモンブラン。その為にはサクサクながら淡い口溶けにより逆説的に意識をメレンゲに引っ張りつつも、マロンクリームのがつんとした甘さとたっぷりの生クリームを思いっ切り味わえるモンブラン

四十路の私の胃袋には少々ハードではありましたが、そんなシェフの心意気に(勝手な)思いを馳せるとほっこりこちらも胸が熱くなるのでした。

因みにシェフにもお会いしましたが、めっちゃ若いイケメンさんでどびっくり!

何かを成すのに必要な時間は長さではなく密度ですねぇ。

ついでに店内。

セーヌ川の橋のほとりみたいですね!(行ったこと無いけど)」
と言おうとして、
「橋の下みたいですね!」
と店員さんに言ってしまった私は意思伝達がど下手くそです。すみません。

ごちそうさまでした。