焼き込みフルーツタルト@ラヴィルリエ

美味しいと評判、マ・パティスリーでも真っ先に売り切れる、ラヴィルリエの焼き込みフルーツタルト。
今回はいちじく、青りんご、洋梨、黄桃のラインナップ。勿論全てお買い上げ。




これ、かなり1つ1つ大きいです。
ホールだったらアメリカンピッツァ並みの迫力では?

ぱくり。

!!!

お、美味しい!

こちら、タルトとはいえパイ生地なのでビスケットタイプよりは軽め。しかも層がきれいに均等に空気を纏いサックサク。これだけで上質のクロワッサンを味わっているかのよう。
そんなパイにアーモンドクリームを焼き込んだ土台は全て同じものを使用しているそうですが、乗せる果物によりかなり味わいが異なります。

まず青りんご。これは一番水分が少なく糖度も低め。あありんごだなって食感は味わえますがやはり赤いりんごよりはさっぱり系。
そして洋梨は何とフレッシュが使われています。焼き込みタルトに洋梨は多くの店で定番ですが、そのほとんどは缶詰めのもの。こちらの洋梨は生を皮ごと瑞々しいまま焼き込まれているので、ジャクジャクの歯触りが新鮮です。
黄桃は文句なしに濃厚な甘味とコク。果肉の厚みも楽しめます。

そして今回一番の驚愕だったのが写真1枚目のいちじくです。実は私、生でもドライでもいちじくってあまり好きではないんです。けれど折角だし…程度の気持ちで囓りついて衝撃でした。

果物の状態がベストだったのでしょうか。アーモンドクリームは果汁を吸ってしっとり瑞々しく、いちじくは種や繊維の歯触りも楽しく果肉は柔らかく、喉越しまでもが滑らかです。そして果肉を沈み混ませて浮き上がったアーモンドクリーム部分は、さっくりと焼き上げられた焦げ目の芳ばしさも堪りません。

黄金色に輝くアーモンドクリームなんて初めて見た…。

噂には聞いていましたが、これは期待以上の絶品です。

それにしても、果物を焼くなんて、私の感覚では勿体無いとまず思ってしまいます。
日本の果物農業の傾向としても、まず生食を前提として、良くも悪くも酸味が少なく甘く柔らかい果物を目指して品種改良が進められて来たのではないでしょうか。
けれど外国では、果物在りのままを活かし、時にはジャムやソース、そして時にはコンポートにタルトなど、調理で美味しさの幅を広げて来たのですね。

どれが良いとか言うのではなく、1つの価値観や考え方に囚われず、多画的に事象と向き合う。
あれもいいけどこれもいい。
そんな広い心でたくさんの事を楽しむことの豊かさを、このタルトは教えてくれます。

さてさて明日はラヴィルリエ、最終回です。